日日

私は「寂しさ」に自覚的な人が好きだけど、それはなんというか、人間が生きていく上で根源的に抱えるような寂しさであって、解消したいものでも忘れ去りたいものでもない。産まれ落ちた寂しさの膜みたいなものはうっすらと心に張っていて、それは他者の干渉でどうにかできるものではないけれど、溶け合うことのできない皮膚の感触があなたと私の輪郭を教えてくれる、みたいな二人が好き。だからこそ日々のささやかな可笑しみを分け合って哀しさと寂しさを個々に携えながら同じ夕日を眺めて目を細めてほしい、のだ。 #る