2024年5月[20件]
和月の本棚の片隅に今もならんでいる、子供の頃に買った幾つかの漫画と同じ様にこの漫画がなれたら、これ以上嬉しいコトはありません。
という和月先生の言葉で泣いてしまう。あのとき子供だった私の本棚に並んでいた「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」は今もここに変わらず在りますよ、先生。
お誕生日おめでとうございます!
拍手とっても嬉しいです!ありがとうございます。
個人サイトのちょっとずつ手を入れて耕していく感覚が楽しいです。
気合い入れて原稿も進めていきたい。
個人サイトのちょっとずつ手を入れて耕していく感覚が楽しいです。
気合い入れて原稿も進めていきたい。
更新:log4(続きはこの下に畳んであります)
※飼い剣心注意
原作で恵につけられた首輪は鎖ですが、薫の妄想内の紐バージョン採用してます。
なんとなくワンクッション置かずにそのまま展示するのが憚られたので、じゃれ合っている絵は下記に置くことにします。
原作でギャグとして堂々と首輪を付けられているネタですがなんか妙に私に突き刺さっていて、迸ってつい描いてしまったものたちです。
いくらでも自力で外せるけど敢えて外さずにいる状態がいいなと思っていて、剣心は自ら下に回り込むと言うか滑り込むと言うか、尻に敷かれにいってるけど、見つめ合ったときに(例え相手が照れて視線を外しても)じっと視線を外さずに見つめることができる、みたいな。
薫は薫で多少の気恥ずかしさはありつつ、くすぐったさに笑ってくれる感じがいい。
じゃれ合ってる二人はかわいいね、、
あと2枚目は令アニ第八話の薫の妄想の中で首輪付けられた状態の剣心が「わん!でござる」って言っててひっくり返ったときに描いた絵。
笑顔もいいし、1枚目みたいに真面目な顔してギャグやっているのも好き。
#作品について #絵 #るろうに剣心
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2024.02.09〜02.13/網走〜知床
今年の2月に網走と知床へ行ってきました。
普段からこんなに行動時間と旅程をメモしているわけではないのですがこの旅は割と詳細に書き留めていました。
写真とともに振り返りと記録。
#旅の記録 #日記
2024.02.09
空港に着いてから吉野家へ。るろ剣のコラボキャンペーン中だったため牛丼を食べてから搭乗手続きをする。
17:25 離陸(16:45発の飛行機が少し遅れた)
18:45 女満別空港着
19:13 網走駅経由網走バスターミナル行きバス出発
19:42 網走駅前着
意外と寒くない。いやめちゃくちゃ寒いけれど風がなかったためかひたすら凍てついた空気で寒さの種類が違う。
ルートイン網走内レストラン花茶屋にて生ビールや餃子などで夕食。
2024.02.10
8:00 起床
8:20 朝食バイキング
白米を自動でよそってくれる機械があった。
9:00 網走川周辺散策
散歩中の犬と会って写真撮らせてもらった。
10:00 チェックアウト
10:24 網走駅 〜 11:08 知床斜里駅(JR釧網本線快速)
知床斜里駅に着いた時少し海の香りがした、気がする。そして網走でも知床でも凄く雪の匂いがする。空気を吸い込むとつめたくて氷を食べてるみたいな味がする。
雪が意外とグリップが効くパウダースノー。
11:50 斜里バスターミナル 〜 12:37 ウトロ道の駅
斜里から知床までのバスに乗っている途中、急に流氷が見えた瞬間全くの別世界に辿りついたような感覚で細胞がブワッと沸き立った。
一面が銀世界だと眩し過ぎて目が上手く開けられない。
サングラスがあるときっとよかった。
のちに調べてわかったが流氷は春の季語だそうだ。
ウトロ道の駅に到着し、トイレに行くと「ヒグマのソーセージ」の話が扉に掲示してあった。観光客に餌付けされたために最終的に射殺されたヒグマの悲劇について。絶対に餌付けはしちゃダメ。ウトロ道の駅を少し見てから歩いて昼食を探す。
13:00
圓子水産にてキンキ鍋セットミニ知床漬け丼を食べる。
酋長の家というところで工芸品を購入したかったがいつ開いているか現地で聞いてもよくわからなかった(結局旅の最中にはいけなかった)。犬がいた。
14:00 PETER BEIER
チョコレートテイスティングセットと流氷珈琲iceを喫する。
15:00 KIKI知床チェックイン
めっちゃ坂の上にある!
15:20
SHINRA流氷ウォークに向かう。ツアーに申し込んだのでホテルでピックアップしてもらう。
15:40〜17:30 流氷ウォーク
ドライスーツの着方をレクチャーしてもらい自分で着てみる。
カメラやスマホなどの持ち込み物をガイドさんに預ける場合は1グループ1台までだったため防水バッグを購入(カメラ複数台持っていきたかった)。
防水バッグに入る分だけ流氷の上まで一緒に持っていくことができる。
流氷は1月29日に接岸、2月2日には嵐のようになって流氷山脈ができたとのこと。
見渡す限り氷の大地で、地平線でも水平線でもなく「氷平線」というらしい。
どこまでも続く氷の大地。遮るものがなにもない。
夕陽に照らされて氷の影が濃くなるとより圧倒される。
ところどころ氷の間に海水がのぞいており、そこにそのまま浸かることができた。流氷風呂。ドライスーツを初めて着用したけど寒くないしぷかぷか浮いた。
といっても流石に剥き出しになっている顔を浸せば凍えるはずなのに、極寒の海水の中に潜ってはしゃいでいるエキセントリックな子どもが同じツアーグループにいた。元気だ。
19:15〜21:00 夕食ブッフェ
信じられないくらい食べた。美味しすぎた。
22:30〜23:30 入浴
サウナ後の外気浴が気持ちいい。
露天風呂に入ると寒暖差で湯気が常にぶわっとなるのが幻想的。
休憩スペースの椅子が思った以上にむにゅっとした。
給水用の水が用意されてたがハッカ水で、水だと思い込んで飲んだ瞬間びっくりした。
サウナが黒檀みたいな木でできていて常にアンビエントな音楽が流れておりなんだかインスタレーションみたいだった。
2024.02.11
朝食ブッフェもモリモリ食べた。知床名物あっぺ飯が美味しい。
そのあと腹ごなしにゴジラ岩のところまで散歩した。
流氷の上を歩くキタキツネが見えた。
今日の宿、北こぶし知床ホテル&リゾートに荷物を預ける。
道の駅でコケモモ牛乳ソフトを食べた。真冬の知床でソフトクリームを食べるのが案外美味しい。
12:50
ウトロシリエトク正面玄関でピックアップしてもらう。
車で走っている最中に道端でキタキツネとすれ違う。餓死?した鹿の肉を食べにきていたっぽい?帰りにもう一度同じポイントで確認したら鹿の骨(血だらけ)があった。
13:10〜17:30 知床五湖スノーシューツアー
知床五湖の散策は4月末から11月下旬にかけてのみだが、冬は特別な許可の上でツアーが催行されている。
羅臼岳、硫黄山を眺めながらスノーシューを履きゆっくりと雪の上を進んでいく。
靴のサイズが合わずにめちゃくちゃ靴擦れした。元々履いていたアウトドア用ショートブーツのままでもよかったかも。
靴擦れを気にしつつも知床五湖の散策はめちゃくちゃ楽しかった。ガイドさんが鳥のことや森のことを教えてくれる。
火山と流氷が作り上げた大地に雪が降り積もってどこもかしこも眩しい。
キタキツネやエゾリスの足跡が雪の上に残っている。
ミヤマカケスを見た。
キョエーンというクマゲラの声を聞いた。
どこまでも広がる流氷を背にしたエゾジカも見た。
(冬の間のみここまで来ることができる。夏はヒグマがウヨウヨしているらしい。)
18:00 海鮮料理 番屋(居酒屋)
つぶ焼き、ホタテ稚貝バター蒸し、ドスイカのゲソ揚げ、メンメ、どれも絶品。
外国人女性に今食べているものを尋ねられてメンメをお勧めする。
隣に座った女性二人組とちょっと話す。この女性二人組とはその後ホテルのロビーでも一緒になりロビーでも飲んだ。
小池徹平氏が番組でこの店に来たのを見て訪れた旨を話すとサインを店員さんに出してもらえた。ありがとうございます…!
割と酔ったので風呂には翌朝入った。
5:00と6:00に2回入浴する。徐々に明るくなる空を眺める。
流氷を見ながらのサウナが非日常すぎて面白い。
サウナのあとに露天風呂のわきの椅子に座って全裸で休む。普段ならこの寒さの中で全裸でいるのは正気の沙汰とは思えないけど普通に気持ちいい。
2024.2.12
10:00〜10:30
風呂場の撮影が可能だった。
11:00 PETER BEIER
ホテル宿泊の特典としてアイスが無料で食べられた。エスプレッソ味美味しい。
11:15 ウトロ道の駅
麦王の豚丼を食べる。
11:40 知床世界遺産センター
展示が読み応えあるのでもっと長居したかった。流氷の仕組みや知床の自然について。
・流氷の仕組み
①アムール川からの恵み
オホーツク海はアムール川からの大量の真水が流れ込んでくる。鉄分が豊富で植物プランクトンの発生に欠かせない要素。
②シベリアからの季節風と対流
強く冷たい季節風と対流によって海面が急速に冷やされ流氷を形成。
③閉鎖的なオホーツク海
島や大陸に囲まれ水の入れ替わりが少なく塩分濃度の低い層が維持される。
これらの要因が重なって流氷ができる。
同じ緯度でも他の海は凍らず、オホーツク海だけが凍る。
かつては斜里からウトロまで流氷の上を歩いて行商に行くこともあったらしい。
12:33
少し遅れてウトロ道の駅から網走駅前にバスで向かう。その後もバスを乗り換え徒歩で割と歩き網走監獄へ。
14:45 網走監獄
網走監獄は樺戸集治監についての説明にテンションあがった。白鳥由栄の肉声も聞けた。
展示物も充実していて2時間ちょっとでは時間が足りなかった。
17:00 タクシーを呼んで移動
網走ハイヤーの運転手さんが色々お話ししてくれた。
今年はやはり流氷の当たり年らしい。しかし年々氷は少なくなっている。30年後にはもう見られなくなるかもとのこと。
運転手さんより2回りくらい上の世代だと、接岸する前から山脈となった大きな大きな流氷が遠くから流れてくるのが見えたという。
17:30 アルカディア(網走駅前にあるレストラン)
網走産 生ウニとイバラ蟹のパスタ、チーズオムレツを乗せたオムライス、シャブリ。すごく美味しい。
2024.02.13
ホテルルートイン網走駅前で朝食をとり、07:38発のバスに乗る。ANA09:25発の便に乗り帰路に着く。
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日記・つぶやきだけの閲覧大歓迎! さんの同盟名簿に登録させていただきました。
素敵な場所を作っていただき本当にありがとうございます!
名簿に登録したことによってサイト内で気軽に呟きたい欲が高まり、「 日日 」を新しく設置しました。
ジャンル関係なく雑多に呟きます。
また、waveboxでたくさん絵文字をポチッとしていただきありがとうございます!
とっても励みになります。
#サイトのこと
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2024/5/19 22:34にメッセージをくださったチカミチさんへ
チカミチさん、こんばんは!
お返事も、さらにはこちらのwaveboxへのメッセージも、ありがとうございます!
拙宅にまで遊びにきていただけてとても嬉しいです。
また、エクボノダンスさんにリンクまでしていただき…!本当に本当にありがとうございます。
絵についてもそんな風におっしゃっていただき喜びを噛み締めております。
原作を知らなくても互いを大切に思い合う温かい空気が伝わっていると分かり有り難いお言葉に胸がいっぱいです。
全然申し訳ないなんてことはないです。ご覧いただき感謝申し上げます。
私もまたエクボノダンスさんに遊びに伺いますね。
今後も作品や日記・つぶやきを楽しみにしております。
この度は温かいメッセージありがとうございました!
https://wavebox.me/msg/9zyze2sl5z2elv4p/...
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チカミチさん、こんばんは!
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絵についてもそんな風におっしゃっていただき喜びを噛み締めております。
原作を知らなくても互いを大切に思い合う温かい空気が伝わっていると分かり有り難いお言葉に胸がいっぱいです。
全然申し訳ないなんてことはないです。ご覧いただき感謝申し上げます。
私もまたエクボノダンスさんに遊びに伺いますね。
今後も作品や日記・つぶやきを楽しみにしております。
この度は温かいメッセージありがとうございました!
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5月17日でミュージカルるろうに剣心京都編の初日公演から2年経った。私が初めてるろミュを観劇したのは2022年5月21日のことだった。
最初にるろミュを観に行った時わたしはまだこれから自分の身に起こる様々な変化を何も予想できていなかったけれど、ただただ座ってるだけで訳もわからず全身が火照り、生の舞台から受け取った眩しい火花がずっと身体の中でパチパチと燃えているような、そんな感じだった気がする。一回だけの観劇のつもりだったがもう一度観たくなって追いチケした。二回目を観に行ったあたりで感情の滝壺に蹴落とされ寝ても覚めてもるろミュのことばかり考えてしまい衝動のままIHIステージアラウンド東京に通う日々が始まった。
もうどうしようもなくなってるろミュのFAを描き、原作の二次創作をするようになり、初めて本を作りイベントにサークル参加した。
元々原作がずっと好きで、その気持ちを深く再確認させてくれたのがるろミュです。
そんなるろミュが下記の日程で再放送するらしい!
円盤を今もずっと待ち望み続けてて、それはなかなか叶わないけれど、それでもWOWOWで放送があるのはありがたいです。
まだ観たことない人にもどうか届いてほしい。興味のある方はぜひご覧ください!
▼
ミュージカル「るろうに剣心 京都編」
2024年6月13日(木)午後10:00〜午前1:45
WOWOWライブ(同時配信あり)
#日記
更新:六月二十日によせて。 (戴き物)
lilyの織さんからいただいた短歌や文を 戴き物 のページにまとめました。本当に本当にありがとうございます!
こちらの短歌「 六月二十日によせて。 」は2023年6月20日に私が描いた「 夜明けの先で 」を見た織さんが詠んでくださったものです。
長い夜が明けた先で巡り会った、というイメージで私は二人を描いていて、この絵を見て織さんから紡がれた一音一音がいとおしくてたまらないです。穏やかな余韻と叙情に満ちていて大好きです。
完全に私の勝手な感想ですが、朝凪って神谷道場という居場所、薫という帰る場所、そこで過ごす心休まる時間のことかなと感じています。
#るろうに短歌 #戴き物
lilyの織さんからいただいた短歌や文を 戴き物 のページにまとめました。本当に本当にありがとうございます!
こちらの短歌「 六月二十日によせて。 」は2023年6月20日に私が描いた「 夜明けの先で 」を見た織さんが詠んでくださったものです。
朝凪のさなかに留め置きたくててのひらにてのひらを重ねる
長い夜が明けた先で巡り会った、というイメージで私は二人を描いていて、この絵を見て織さんから紡がれた一音一音がいとおしくてたまらないです。穏やかな余韻と叙情に満ちていて大好きです。
完全に私の勝手な感想ですが、朝凪って神谷道場という居場所、薫という帰る場所、そこで過ごす心休まる時間のことかなと感じています。
抜刀斎に居て欲しいって言ってるんじゃなくて
私は流浪人のあなたに居て欲――
#るろうに短歌 #戴き物
更新:花筵 (戴き物)
lilyの織さんからいただいた短歌や文を 戴き物 のページにまとめました。本当に本当にありがとうございます!
こちらの短歌「 花筵 」は2022年9月28日に織さんに詠んでいただいたものです。
雪代巴/神谷薫/緋村剣心の3人のあいだにある名状しがたい関係性を詠んでくださっていて、立ち上がる情景に息をのみました。
花筵とは「草花などが一面に咲きそろったさま、また、桜などが一面に散りしくさまなどを筵にたとえていう語。(引用:コトバンク)」とのことです。
私なりに抱いた感想を下記に記します。
#るろうに短歌 #戴き物
巴って「あの日死んだ」ことだけが巴の全てではなくて、それまで精一杯生きたこと、人を憎み愛し不器用に生きたこと、そういう巴の人生が、本当は剣心の中に残っている。剣心自身も答を見つけるまでは巴が罪の象徴となってしまっていたけれど、そうじゃなくて、巴はちゃんと生きたんだ、ってことが剣心の中に在る。凍てついた時間ではなくて、指先に触れる、じんわり広がるつめたさ。「生きたこと」の名残として「つめたい」という言葉を置いている。悲劇だった、忌むべき過去だった、と帰結するのではない。
あの日たしかに腕の中で静かにつめたくなっていったけれど、巴の「生」は剣心の中に溶け残っている。
記憶と香りは密接に結びついていて、その香のたもとでは蝶の羽のように人もまぶたを降ろす。誰しも。
剣心の過去に、巴の過去に、思いを馳せる薫。語りたくない過去を語ってくれたこと。その過去は現在の剣心に地続きで繋がっている。薫が大切だとおもう、現在の『剣心』を形作っている。過ぎ去った時間を巻き戻すことはできないけれど、たしかに生きた巴を想う。人生は不可逆。だから、祈る。
蝶から想起される情景は昼で、「まぶたを降ろす」ところで夜の帳が降りて、そっと「おやすみ」という言う薫が目に浮かぶ。
「今日までの正/しさを肯う(うべなう)」が、句跨ぎになっていて、この一首の中に流れる過去と現在に至るまでの時間感覚を手繰り寄せる感じがある。過去を見つめ、風が吹き、振り向く、その起点。言葉のリズムによって動作を与えているような。
頬にふれる風は薫。過ちを犯してきたけれど、剣心が今日まで生きてきたことは正しい。それを肯定して、今、生きていることをありのままに受け止めて、受容する。木蓮はいろんなものを内包した「生命」みたいな。どこか巴のようでもある。風がやさしくふれる。その風が、剣心の「生」を肯う。
許されないで終わるかもしれない、報われない人生になるかもしれない。
それでも、生きて、その人生を完遂しようとする剣心。
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lilyの織さんからいただいた短歌や文を 戴き物 のページにまとめました。本当に本当にありがとうございます!
こちらの短歌「 花筵 」は2022年9月28日に織さんに詠んでいただいたものです。
雪代巴/神谷薫/緋村剣心の3人のあいだにある名状しがたい関係性を詠んでくださっていて、立ち上がる情景に息をのみました。
花筵とは「草花などが一面に咲きそろったさま、また、桜などが一面に散りしくさまなどを筵にたとえていう語。(引用:コトバンク)」とのことです。
私なりに抱いた感想を下記に記します。
#るろうに短歌 #戴き物
残せないものなどなくて手のひらの上に崩れた雪はつめたい
巴って「あの日死んだ」ことだけが巴の全てではなくて、それまで精一杯生きたこと、人を憎み愛し不器用に生きたこと、そういう巴の人生が、本当は剣心の中に残っている。剣心自身も答を見つけるまでは巴が罪の象徴となってしまっていたけれど、そうじゃなくて、巴はちゃんと生きたんだ、ってことが剣心の中に在る。凍てついた時間ではなくて、指先に触れる、じんわり広がるつめたさ。「生きたこと」の名残として「つめたい」という言葉を置いている。悲劇だった、忌むべき過去だった、と帰結するのではない。
あの日たしかに腕の中で静かにつめたくなっていったけれど、巴の「生」は剣心の中に溶け残っている。
蝶も人も等しく花の香のたもと祈りのようにまぶたを降ろす
記憶と香りは密接に結びついていて、その香のたもとでは蝶の羽のように人もまぶたを降ろす。誰しも。
剣心の過去に、巴の過去に、思いを馳せる薫。語りたくない過去を語ってくれたこと。その過去は現在の剣心に地続きで繋がっている。薫が大切だとおもう、現在の『剣心』を形作っている。過ぎ去った時間を巻き戻すことはできないけれど、たしかに生きた巴を想う。人生は不可逆。だから、祈る。
蝶から想起される情景は昼で、「まぶたを降ろす」ところで夜の帳が降りて、そっと「おやすみ」という言う薫が目に浮かぶ。
木蓮を揺らした風が頬にふれ今日までの正しさを肯う
「今日までの正/しさを肯う(うべなう)」が、句跨ぎになっていて、この一首の中に流れる過去と現在に至るまでの時間感覚を手繰り寄せる感じがある。過去を見つめ、風が吹き、振り向く、その起点。言葉のリズムによって動作を与えているような。
頬にふれる風は薫。過ちを犯してきたけれど、剣心が今日まで生きてきたことは正しい。それを肯定して、今、生きていることをありのままに受け止めて、受容する。木蓮はいろんなものを内包した「生命」みたいな。どこか巴のようでもある。風がやさしくふれる。その風が、剣心の「生」を肯う。
許されないで終わるかもしれない、報われない人生になるかもしれない。
それでも、生きて、その人生を完遂しようとする剣心。
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原作の感想絵です。
なんとなく行き場を見失っていたので(バラバラに書いているし枚数も少ないから)、ここに置いておく。
やっぱり何度読んでも原作って本当に最高で、何遍でも同じ感想を声に出したい。
続きを読む、で少しですが無印と北海道編の感想絵を載せています。
「剣は凶器 剣術は殺人術」が真実だと思いながらも甘っちょろい戯れ言(人を活かす剣)の方が好き…願わくば戯れ言が真実になってほしい…そんな剣心の"諦観を抱えつつも、それでも歩み続ける姿"が本当に大好き。
っていう感想にめちゃくちゃ頷く。感想絵って過去の自分と「ここ良いよね〜〜!!」って会話できるから好き。
#原作感想 #絵 #るろうに剣心
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